タイトル未定7

妄想です。ご注意下さい。

side

翔くんのタオルを持った両手が、おいらのほほをはさむようにして止まった。

なんか顔じっと見られてる気がする

翔くんの顔がのぞきこむみたいに近づくのがふせた視かいに入ってくる。

暑い?

聞かれてうなずいた。

汗だってバレてる

逆上せた?

2回大きくうなずいて答える。

シャワーで

体が熱くなってんのを全部シャワーのせいにした。

タオルごと翔くんの手がほほから離れたら、首からするりとタオルが取られた。

ぽんぽんと汗を吸いとるように、翔くんのタオルごしの手が優しく首に触れる。

首すじをのぞきこまれて思わず顔をそらせると、翔くんはおいらの体を支えるように肩に手をそえた。

少しの間、脱いでた方がいいよ

えあ、ううんっ

首を横にふると上ずった声が出てあわてて翔くんに背中を向ける。

着てる

やばいどおしよ

心臓がはげしくなってて体が熱くなってんのだけじゃない

腹の奥がぎゅっと締めつけられる。

こんなん見られたら、ただしたいだけみたいじゃん

ぎゅっとした感覚に、腹の下の方がだんだんもたげてきてた。

今すぐここから離れたくてドアの取っ手に手をかける。

その時翔くんの手がゆっくりおいらの頭をかすめた。

なんだろって伸びてく手の方を見ると、パチッと軽い音がしてまっ暗になった。

な、なに

いっしゅん何が起こったかわかんなかったけど、すぐに電気のスイッチ押したんだって気がついた。

まっ暗な中で、背中ごしに翔くんの近づく気配がする。

少しだけ

翔くんが低くつぶやくのが聞こえたら、とまどいがちにまわされた厚い両うでに抱きとめられた。

俺、この一週間と数日の間

言いながら、腕にきゅっと締めつけられる。

今までにないぐらいの勇気、何度も振り絞ってるんだけどな

勇気

言ってる意味はよくわかんないけど

持ってたペットボトルを手から放したら、足もとでにぶくはねて転がる音がした。

音がした時にはもう、胸んとこで組まれた翔くんの腕を両手でにぎってた。